松沢精機の場合
 1948年に創業し、硬さをはかる硬度計の修理、機械加工を行っていた松沢精機は、63年、2代目経営者の入社の時点で、廃業するか製品メーカーとなるかという厳しい選択のもとで、硬度計メーカーとして自立の方向を選ぶ。

 そこで、後発メーカーとしての不利を、エレクトロニクス技術の導入による硬度計の革新によって克服し、測定に時間と熟練度を要求していた在来機の欠陥を解決している。

すなわち、自動演算、デジタル表示、演算回路の開発、さらにこれをマイコン化して機械本体に内蔵、次いで周辺機器との接続により無人化システムの開発を達成、使いやすい機械とし、鉄鋼メーカーをはじめ大手企業をユーザーとするにいたっている。

硬度計の市場は数十億円の市場だが、従業員規模50人のこの企業は、国内市場の60%のシェアを確保し、売上高60%を輸出に向けているという。

一方では、社内に精密加工能力を持ち、他方では秋葉原にソフトウェア開発部門の別会社を持つこの企業は、メカトロニクス(電子工学+機械工学)とオプティックス(光学)とを統合する新分野開発体制をすでに整えているのである。
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